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気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書
この議定書の締約国は、気候変動に関する国際連合枠組条約(以下「条約」という。)の締約国として、条約第二条に定められた条約の究極的な目的を達成するため、条約を想起し、条約第三条の規定を指針とし、条約の締約国会議における第一回会合の決定第一号(第一回会合)により採択されたベルリン会合における授権に関する合意に従って、次のとおり協定した。
第二条
1
附属書Ⅰに掲げる締約国は、次条の規定に基づく排出の抑制及び削減に関する数量化された約束の達成に当たり、持続可能な開発を促進するため、次のことを行う。
(a)
自国の事情に応じて、次のような政策及び措置について実施し又は更に定めること。
(i)
自国の経済の関連部門におけるエネルギー効率を高めること。
(ii)
関連の環境に関する国際取極に基づく約束を考慮に入れた温室効果ガス(モントリオール議定書によって規制されているものを除く。)の吸収源及び貯蔵庫の保護及び強化並びに持続可能な森林経営の慣行、新規植林及び再植林の促進
(iii)
気候変動に関する考慮に照らして持続可能な形態の農業を促進すること。
(iv)
新規のかつ再生可能な形態のエネルギー、二酸化炭素隔離技術並びに進歩的及び革新的な環境上適正な技術を研究し、促進し、開発し、及びこれらの利用を拡大すること。
(v)
すべての温室効果ガス排出部門における市場の不完全性、財政による奨励、内国税及び関税の免除並びに補助金であって条約の目的に反するものの漸進的な削減又は段階的な廃止並びに市場を通じた手段の適用
(vi)
温室効果ガス(モントリオール議定書によって規制されているものを除く。)の排出を抑制し又は削減する政策及び措置を促進することを目的として関連部門において適当な改革を奨励すること。
(vii)
運輸部門における温室効果ガス(モントリオール議定書によって規制されているものを除く。)の排出を抑制し又は削減する措置
(viii)
廃棄物の処理並びにエネルギーの生産、輸送及び分配における回収及び使用によりメタンの排出を抑制し又は削減すること。
2
附属書Ⅰに掲げる締約国は、国際民間航空機関及び国際海事機関を通じて活動することにより、航空機用及び船舶用の燃料からの温室効果ガス(モントリオール議定書によって規制されているものを除く。)の排出の抑制又は削減を追求する。
第三条
1
附属書Ⅰに掲げる締約国は、附属書Ⅰに掲げる締約国により排出される附属書Aに掲げる温室効果ガスの全体の量を二千八年から二千十二年までの約束期間中に千九百九十年の水準より少なくとも五パーセント削減することを目的として、個別に又は共同して、当該温室効果ガスの二酸化炭素に換算した人為的な排出量の合計が、附属書Bに記載する排出の抑制及び削減に関する数量化された約束に従って並びにこの条の規定に従って算定される割当量を超えないことを確保する。
2
附属書Ⅰに掲げる締約国は、二千五年までに、この議定書に基づく約束の達成について明らかな前進を示す。
4
附属書Ⅰに掲げる締約国は、この議定書の締約国の会合としての役割を果たす締約国会議の第一回会合に先立ち、科学上及び技術上の助言に関する補助機関による検討のため、千九百九十年における炭素蓄積の水準を設定し及びその後の年における炭素蓄積の変化量に関する推計を可能とするための資料を提供する。この議定書の締約国の会合としての役割を果たす締約国会議は、第一回会合において又はその後できる限り速やかに、農用地の土壌並びに土地利用の変化及び林業の区分における温室効果ガスの発生源による排出量及び吸収源による除去量の変化に関連する追加的な人の活動のいずれに基づき、附属書Ⅰに掲げる締約国の割当量をどのように増加させ又は減ずるかについての方法、規則及び指針決定する。
第四条
1
前条の規定に基づく約束を共同で履行することについて合意に達した附属書Ⅰに掲げる締約国は、附属書Aに掲げる温室効果ガスの二酸化炭素に換算した人為的な排出量の合計についての当該附属書Ⅰに掲げる締約国の総計が、附属書Bに記載する排出の抑制及び削減に関する数量化された約束に従って並びに前条の規定に従って算定された割当量について当該附属書Ⅰに掲げる締約国の総計を超えない場合には、約束を履行したものとみなされる。
第六条
1
附属書Ⅰに掲げる締約国は、第三条の規定に基づく約束を履行するため、次のことを条件として、経済のいずれかの部門において温室効果ガスの発生源による人為的な排出を削減し又は吸収源による人為的な除去を強化することを目的とする事業から生ずる排出削減単位を他の附属書Ⅰに掲げる締約国に移転し又は他の附属書Ⅰに掲げる締約国から取得することができる。
(a)
当該事業が関係締約国の承認を得ていること。
(b)
当該事業が発生源による排出の削減又は吸収源による除去の強化をもたらすこと。ただし、この削減又は強化が当該事業を行わなかった場合に生ずるものに対して追加的なものである場合に限る。
(c)
当該附属書Ⅰに掲げる締約国が前条及び次条の規定に基づく義務を遵守していない場合には、排出削減単位を取得しないこと。
(d)
排出削減単位の取得が第三条の規定に基づく約束を履行するための国内の行動に対して補足的なものであること。
第二十一条
4
締約国は、附属書案又は附属書の改正案につき、コンセンサス方式により合意に達するようあらゆる努力を払う。コンセンサスのためのあらゆる努力にもかかわらず合意に達しない場合には、附属書案又は附属書の改正案は、最後の解決手段として、その採決が提案される会合に出席しかつ投票する締約国の四分の三以上の多数による議決で採択する。採択された附属書又は附属書の改正は、事務局が寄託者に通報するものとし、寄託者がすべての締約国に対し受諾のために送付する。
第二十四条
1
この議定書は、条約の締約国である国家及び地域的な経済統合のための機関による署名のために開放されるものとし、批准され、受諾され又は承認されなければならない。この議定書は、千九百九十八年三月十六日から千九百九十九年三月十五日までニュー・ヨークにある国際連合本部において、署名のために開放しておく。この議定書は、この議定書の署名のための期間の終了の日の後は、加入のために開放しておく。批准書、受諾書、承認書又は加入書は、寄託者に寄託する。
第二十五条
1
この議定書は、五十五以上の条約の締約国であって、附属書Ⅰに掲げる締約国の千九百九十年における二酸化炭素の総排出量のうち少なくとも五十五パーセントを占める二酸化炭素を排出する附属書Ⅰに掲げる締約国を含むものが、批准書、受諾書、承認書又は加入書を寄託した日の後九十日目の日に効力を生ずる。
2
この条の規定の適用上、「附属書Ⅰに掲げる締約国の千九百九十年における二酸化炭素の総排出量」とは、附属書Ⅰに掲げる締約国がこの議定書の採択の日以前の日に、条約第十二条の規定に従って送付した一回目の自国の情報において通報した量をいう。
3
この議定書は、1に規定する効力発生のための要件を満たした後にこれを批准し、受諾し若しくは承認し又はこれに加入する国又は地域的な経済統合のための機関については、批准書、受諾書、承認書又は加入書の寄託の日の後九十日目の日に効力を生ずる。
4
地域的な経済統合のための機関によって寄託される文書は、この条の規定の適用上、その構成国によって寄託されたものに追加して数えてはならない。
第二十七条
1
締約国は、自国についてこの議定書が効力を生じた日から三年を経過した後いつでも、寄託者に対して書面による脱退の通告を行うことにより、この議定書から脱退することができる。
2
1の脱退は、寄託者が脱退の通告を受領した日から一年を経過した日又はそれよりも遅い日であって脱退の通告において指定されている日に効力を生ずる。
3
条約から脱退する締約国は、この議定書からも脱退したものとみなす。
千九百九十七年十二月十一日に京都で作成した。
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