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パタゴニア - Patagonia |
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| Patagonia region/©S.Kuwabara Patagonia Japan |
| パタゴニア |
自然環境の素晴らしさや厳しさを知り尽くした、アルピニストが立ち上げたアウトドア・ブランド「パタゴニア」。その優れた機能性と無駄のないデザインへの信頼は高く、世界中に根強いファンを持つ。自然と密接に関わり合うパタゴニア社では、各社員もまたロッククライミングやサーフィンなど、地球と直接ふれあうアウトドア・スポーツを楽しんでいるという。そんな日常の中で破壊の危機にさらされている自然を目の当たりにしてきた彼らは、どうにかして環境を守ろうと努力を続ける。鎌倉にある日本支社では、取り組みの現状と共に、南米パタゴニア地方で繰り広げられている知られざるプロジェクトについて話を聞いた。
+81:環境問題に対する考え方を教えてください。
Patagonia(以下P):パタゴニア社は、自然を楽しむためのウエアや道具を提供するアウトドア・ブランドとしてスタートしました。自然環境に与える悪影響をできるだけ少なくすること、そしてビジネスを手段に環境危機を訴えながら、解決に向けて実行するという姿勢のもと、高品質なウエアと道具作りに努めています。
+81:製品を通じてどのように環境保全に取り組んでいるのでしょうか?
P:私たちは、環境に及ぼすダメージを最小限に抑えるための原料や製造過程を選択しています。コットン製品を100%オーガニック・コットンに切り替えて、今年でちょうど10年になります。アメリカでは農薬の10%が農地全体の1%にすぎないコットン栽培に使われていて、その農薬は多くの化学物質を含み、土や水、空気を汚染し、様々な生物に対して多大な害を及ぼしていることを知りました。そこで1996年にコットン製品を100%オーガニック・コットンへと切り替えたのです。栽培に時間がかかり、知識や技術を必要とし、コストの面でも割高です。しかし、有機農法で栽培されたコットン製品を着ることは、人々の健康や環境を次の世代のために守ることであり、何より肌に快適です。オーガニック・コットンを使うことは、環境や生物に害のない方法で作られたものを必要としているという、一つのメッセージでもあるのです。
また、回収されたペットボトルを再生フリースとして使用した製品の販売や、「つなげる糸リサイクルプログラム」というリサイクル・システムでは、消費者が使い古したキャプリーン製品を回収し、新たに製品に生まれかえらせるという試みをスタートさせました。
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| top -Removed fence by volunteers from Patagonia / © S.Kuwabara - Patagonia Japan bottom - Organic cotton / © S.Kuwabara - Patagonia Japan | Patagonia Shop in Sapporo / © 2006 Patagonia, Inc |
+81:製品以外での取り組みについて教えてください。
P:1985年より地球の環境を保護し回復させる自主的な地球税として、売り上げの1%もしくは税引き前利益の10%、どちらか大きい額を草の根環境保護活動家や団体へ寄付しています。以来、通算2,000万ドル以上の寄付と物資提供を続けています。また、私たちは企業としての利益をシェアできるのなら労力や時間も供給できるのではないか、という考えにたどり着きました。日頃から自然と共に過ごしている社員たちは、環境破壊を目のあたりにし、大切な自然を守るために行動を起こす意志に満ちあふれていました。そこで1993年に社員が2ヵ月を上限に有給で環境団体の支援を行えるインターンシップ・プログラムを始めたのです。
+81:パタゴニア地方で行われているトラスト活動について教えてください。
P:パタゴニア社の元CEOクリス・マクディビット・トンプキンスによって2000年にコンサベーション・パタゴニカは設立されました。この非営利団体は、アルゼンチン、チリ両国にまたがるパタゴニア地方の原生地域のエコシステムと生物多様性を保護、回復、維持することを使命としています。この地方は、世界で最も生物多様性が大きな規模で保全されている地域のひとつですが、森林伐採、鉱山開発、家畜放牧、外来種植物の増殖、水質・大気汚染など、様々な破壊の圧力に直面しています。同時に、1960年代後半に創業者イヴォン・シュイナードが登山遠征のために訪れ、素晴らしい自然や景観に強く感銘し、社名にその名前を付けたゆかりの地でもあるのです。
パタゴニア社は、今こそこの地域の美しさを永続させる時だと考え、コンサベーション・パタゴニカ、地元環境団体、政府などと協力しながらトラスト活動を続けてきました。現在、寄付金を投資してトラストした大阪府とほぼ同面積の1,821km2に及ぶパタゴニア地方の貴重な原生域を永久保全のために保有しており、アルゼンチン側ではトラスト地を政府に寄贈することで、同国初の沿岸域国立公園の設立に成功しました。
+81:そこではどのような活動を行っているのでしょうか?
P:インターンシップ・プログラムの一環として、2005年秋からアメリカ本社、ハワイ、日本、ヨーロッパ支社の社員をボランティアとしてパタゴニア地方に派遣し始めました。現在、チリ側で行われている2つ目の国立公園の設立を目指して作業を進めています。第一団として派遣された6名は、3週間かけて羊の放牧用に張りめぐらされた800kmにも渡るフェンスや外来種植物の除去など、同地固有の生態系回復のために作業をしました。第二団は今年2月に活動を終え、第三団も現在活動中です。この活動は今後10年以上に渡って続けられる壮大なプロジェクトの第一歩として、まさに歩き始めたところなのです。
+81:ショップやオフィスにもパタゴニア社の環境に対する企業理念が反映されていると聞きましたが。
P:既存の建物を修復して利用したり、廃材などを再生品として新たに活用することで、できるだけ環境に負担のかからない設計になっています。2003年にオープンした札幌店は、明治時代に建てられた古い石蔵を改装しました。外壁は火山灰や軽石などからできた札幌軟石、床は植物プランクトンからできた珪藻土という土を使用しています。私たちは、製品だけでなくビジネスのあらゆる面から環境保全にアプローチすることで、豊かな自然と良好な関係を永続的に築くよう努力を続けています。